「は、初めまして、中務結といいます」

私もつられて頭を下げる。

「とても可愛い御方で安心しました」

「か、可愛いだなんて……」

そんなこと初めて言われた。

「あんた、そういうこと素で言ってのけるところは本当に凄いわね」

「そうですか?僕は、思ったことを素直に言葉にしているだけですが」

首をかしげる朝霧が可愛い。

「これだから天然は、華(はな)、波留(はる)、こっちにきてちょうだい」

「はーい」

「はーい」

すると、屋敷の中から女の子二人が出てくる。

「双子?」

「そうよ、華と波留は双子の神使。あの子たちには小娘の身の回りのことを任せてあるから」

「そうなの?」

華と波留は、私の目の前に来ると深々と頭を下げる。

「初めまして、華と申します」

「初めまして、波留と申します。私は華の妹です」

二人は元気に挨拶してくれたんだけど……。

どうしよう、二人の見分けのつけかたが分からない。

「あんたから見て左が華、右が波留よ」

なんで分かるの?!

「二人の見分けのつけかたはすごく簡単」

「えっ?」