「たーまー!!」

「て、てゆか!あんたに関係ないでしょ!」

「そうだけど、珠は優遇されていることをいいことに、好き勝手やっていることが納得いかないの!」

「私は別に好き勝手やってないわよ」

「……。へぇ、そんなこと言うんだ」

「な、なによ」

私は珠に指をさし叫ぶ。

「私知ってるんだからね、珠が仕事サボって女妖と遊んでいること!」

「な、なんですって!」

「ちゃんと蓮に聞いたんだから」

「あ、あいつ……」

珠は顔を引きつらせてぐちぐち言い始める。

「なんで仕事しないのよ?」

「それは……」

珠が言いづらそうに視線を下げたときだった。

「珠様ー!!」

遠くの方で珠を呼ぶ声が聞こえた。

私たちは、声がした方向へ振り向く。