もしかして、珠って意外と優秀な縁結びの神様だったりする?

よくよく考えてみたらそうだよ。

他の神様はちゃんと仕事しているのに、珠はずっと仕事をサボっていた。

なのに、上からはあまりなにも言われていないようだし。

罰を受けたのだって、私が関わってのことだったし。

「珠って、もしかして優遇されてたりする?」

「あら、今頃気づいたの?」

珠は目を細めて笑う。

「でも、仕事しないのは駄目だよ!」

「今はあんたの面倒を見るのが仕事なのよ」

「でも、縁結びの仕事あるじゃん」

「そ、それはそうだけど、今日はいいのよ」

「なんで?」

私は珠をジロリと睨む。

そんな私の視線に珠は後ずさる。

どうやら、何か私に隠し事をしているようだ。

「珠、私に何か隠してない?」

「うっ!」

図星だったのか、珠の肩が上がる。