結と縁結びの神様

でも、そこまで否定しなくてもいいのに。

もしかして、私に知られたくない人とか?

そう思うだけでなぜか胸が傷んだ。

「そういう小娘はあるの?」

「え?!」

え、それ私にも聞いてくるの?!

「私はまだないよ」

恋愛とかよく分かんないし。

男の子とかも好きになったことないし。

「ふーん。いつかできるといいわね」

「うん。あ、そう言えば縁結びでも恋愛ってあるんだよね?」

「あるわよ。恋愛以外にも、友人、家族とか、他にもたくさんあるけど、縁結びの神様は、それぞれ得意な方を専門にしているのよ」

「珠はどれが専門なの?」

「うーん、そうねぇ」

私的には、珠は友人とか家族の方を専門してそう。

「私はどっちかって言うと、全部専門してるわよ」

さらりと言う珠に私は驚く。

「えっ、全部専門してるの?」

「そうよ。だから、上の方から仕事を依頼されてもその日のうちに全部終わっちゃうのよ」

珠は自分の頬に手を当てると、軽く溜め息をつく。