「それじゃあ、結は縁結び見習いをやるってことでいいかな?」

「え?!あ、はい……」

そう言えば、成り行きで縁結び見習いをなることになっちゃたんだ!

「これからよろしくね結。あ、それと今日から自由にここ出入りしていいから」

「いいんですか?」

「もちろん。珠の近くにいる時なら、どこへ行ったっていいよ」

じゃあ、いつでも珠と会えるんだ。

そう考えた時、胸のあたりが温かくなるのを感じた。

「それなら、珠だって動かざる負えないでしょ?」

「……まったく、やられたわ」

珠は深く息を吐くとひたいに手を当てた。

ん?

ちょっと待って……。

もしかしてこれって……。

「もしかして、珠に仕事をさせるために私を縁結び見習いにしたんですか?」

「え?何のことかな?」

蓮はとぼけるように首を傾げた。

「や、やられたぁぁ!」

私は頭を抱えた。

十年ぶりにこの地に帰ってきて、変わったことはたくさんあった。

だけど、十年ぶりに帰ってきた私は、おねぇの縁結びの神様と、縁結び見習いをやることになりました。