結と縁結びの神様

「それなら、まだ縁結び見習いの方が楽だぞ?」

「うぅ……」

これは一歩でも選択を間違えたら、大変なことになりそうだ。

縁結び見習いになるか。

珠の神使として珠の世話をするか。

「あの、一つ質問してもいいですか?」

「なんだ?」

「ちなみに、縁結び見習いの仕事って具体的になんですか?」

「あー、そうだなぁ。結には、人間と人間の縁結びを行ってほしい」

「人間と人間?」

それは私じゃなくても神様でも出来るのでは?

「我ら縁結びの神様でも、縁結びを行えるのには限界がある。縁結びを行えたとしても、すぐに縁が切れてしまうことがほとんどだ」

「そうならないように、私がその先のことするんですか?」

「あぁ、とても単純なことだ」

単純なことなのだろうか?

たしかに、縁は自分で結んでいきたいとは思ったけど……。

縁を結ぶだなんて、きっと簡単なことではない。

そう思った時だった。

「お待ちください!今中では――」

「いいから、いい加減通してよっ!」

部屋の外がざわざわと騒がしくなってきた。

「なんだろう?」

「予想通り、来おったか」

「来たって?」

誰かが来たのだろうか?

後ろを振り返った時、勢いよく部屋の障子が開けられた。