しかし顔を上げての声の主の姿は見当たらない。
後ろを振り返っても神社の境内の中に居るのは私一人だった。
怖くなった私は更に声を上げて泣き始める。
「こ、こら! 泣くんじゃないわよ!」
「だ、だぁれぇ?!」
「まったく……」
声の主が呆れたように溜め息を吐くと私の直ぐ隣で鈴がなる音が聞こえた。
「っ?」
地面に落ちていた落ち葉たちが舞い上がると一人の男の人が姿を現した。
「ぎゃあぎゃあ泣いてんじゃないわよ! うるさいったらありゃしない」
「……」
何が起こったのか分からなかった私はじっと男の人を見上げていた。
「なによ……あたしの顔に何か付いてるわけ?」
「なんで男の人なのに女の人みたいに話すの?」
「そんなの私の勝手でしょ! そんなことより……ようやく泣き止んだようね」
「あ……」
私は自分の頬に手を当てる。
男の人の言う通り涙は止まっていて、それに気がついた私は立ち上がり再び男の人を見上げる。
「ところであんた親は? 小娘が一人でこんなところに居るなんて危なっかしいわよ」
すると男の人の後ろに白くてモフモフした九本の尻尾が見えた。
左右に揺れているその尻尾を見た私は思わず触れたい衝動に駆られた。
「ちょっと人の話聞いてるかしら?」
「ねえ! なんで尻尾生えてるの?」
「人の話聞きなさいよ! あたしが先に質問してるのよ?!」
男の人の話を聞かず私はモフモフの尻尾に触れた。
その手触りがたまと同じくらいふわふわしていて。
「た、たまぁ……」
たまの事を思い出してしまった私の瞳に涙がたまる。
「ちょ、ちょっと泣くんじゃないわよ!」
後ろを振り返っても神社の境内の中に居るのは私一人だった。
怖くなった私は更に声を上げて泣き始める。
「こ、こら! 泣くんじゃないわよ!」
「だ、だぁれぇ?!」
「まったく……」
声の主が呆れたように溜め息を吐くと私の直ぐ隣で鈴がなる音が聞こえた。
「っ?」
地面に落ちていた落ち葉たちが舞い上がると一人の男の人が姿を現した。
「ぎゃあぎゃあ泣いてんじゃないわよ! うるさいったらありゃしない」
「……」
何が起こったのか分からなかった私はじっと男の人を見上げていた。
「なによ……あたしの顔に何か付いてるわけ?」
「なんで男の人なのに女の人みたいに話すの?」
「そんなの私の勝手でしょ! そんなことより……ようやく泣き止んだようね」
「あ……」
私は自分の頬に手を当てる。
男の人の言う通り涙は止まっていて、それに気がついた私は立ち上がり再び男の人を見上げる。
「ところであんた親は? 小娘が一人でこんなところに居るなんて危なっかしいわよ」
すると男の人の後ろに白くてモフモフした九本の尻尾が見えた。
左右に揺れているその尻尾を見た私は思わず触れたい衝動に駆られた。
「ちょっと人の話聞いてるかしら?」
「ねえ! なんで尻尾生えてるの?」
「人の話聞きなさいよ! あたしが先に質問してるのよ?!」
男の人の話を聞かず私はモフモフの尻尾に触れた。
その手触りがたまと同じくらいふわふわしていて。
「た、たまぁ……」
たまの事を思い出してしまった私の瞳に涙がたまる。
「ちょ、ちょっと泣くんじゃないわよ!」



