「うぅ……たまぁ……」
茜色の夕日がある神社の境内を照らしていく中、私は小さなお墓の前でうずくまって泣いていた。
私の足元には【たま】と書かれた石がぽつんと置かれている。
今日は大好きだった猫のたまが病気で亡くなって日だ。
「たまぁ……たまぁ……」
瞳からボロボロと零れ落ちる涙を拭いながら、私はたまのお墓の前で泣き続けていた。
もうどれくらいの時間こうしているのか分からない。
たまは私が生まれた時からずっと一緒だった。
ご飯を食べる時も、寝る時も、遊ぶ時も、出かける時も、ずっとたまと一緒だった。
そんなたまは私にとってお姉ちゃんみたいな存在だった。
怪我をして泣いたりお母さんに怒られて泣いたりしていると、いつも私の隣に来て慰めてくれた。
そのおかげで私は直ぐに泣きやめた。
でも……そのたまはもうどこにも居ない。
涙を拭ってくれる人はもう……私の隣には誰も居ない。
「うぅ……ひくっ……うぅぅ」
もう泣き続けて何時間が経ったのだろうか?
そろそろ帰らないとお母さんに怒られてしまう。
でもここから離れるなんて嫌だった。
このまま家に帰ったらたまを一人ぼっちにしてしまうと思ったから。
「あらあら珍しい小娘がいるわね」
「……へ?」
上の方から声が聞こえたので私は顔を上げた。
茜色の夕日がある神社の境内を照らしていく中、私は小さなお墓の前でうずくまって泣いていた。
私の足元には【たま】と書かれた石がぽつんと置かれている。
今日は大好きだった猫のたまが病気で亡くなって日だ。
「たまぁ……たまぁ……」
瞳からボロボロと零れ落ちる涙を拭いながら、私はたまのお墓の前で泣き続けていた。
もうどれくらいの時間こうしているのか分からない。
たまは私が生まれた時からずっと一緒だった。
ご飯を食べる時も、寝る時も、遊ぶ時も、出かける時も、ずっとたまと一緒だった。
そんなたまは私にとってお姉ちゃんみたいな存在だった。
怪我をして泣いたりお母さんに怒られて泣いたりしていると、いつも私の隣に来て慰めてくれた。
そのおかげで私は直ぐに泣きやめた。
でも……そのたまはもうどこにも居ない。
涙を拭ってくれる人はもう……私の隣には誰も居ない。
「うぅ……ひくっ……うぅぅ」
もう泣き続けて何時間が経ったのだろうか?
そろそろ帰らないとお母さんに怒られてしまう。
でもここから離れるなんて嫌だった。
このまま家に帰ったらたまを一人ぼっちにしてしまうと思ったから。
「あらあら珍しい小娘がいるわね」
「……へ?」
上の方から声が聞こえたので私は顔を上げた。