音を紡ぐ

「助からないとかそんなことより、今を生きたいの。抗がん剤治療すれば、髪も抜けて毎日ベッドの上で過ごさなきゃいけない。それより私は友達と笑って話していたい。苦しんで苦しんで、命を伸ばすよりも私は毎日笑って、もし、死ぬまじかになっても笑っていたいの!!だから、抗がん剤治療だけはしない。」


お母さんは私の言葉を聞いて涙を流していた。


「親不孝でごめんなさい。お母さんに何も出来なくて。自分勝手で。最後まで、泣かせてしまってごめんなさい。」


私はそう言うとお母さんの横を通って屋上に向かった。


お母さんが追いかけて来ることはなかった。


初めてあんなふうにお母さんに怒ったのは初めて。


びっくりしたかもなー。


天気は曇り空。


今の私と同じだ。


私は近くのベンチに座った。