「ちょっと、重い」

横のショウタの肩を押し返しながら言う。

「眠い」

目を瞑ってわざともたれてくるショウタの身体を揺する。

「家に帰ってゆっくり寝てよ」

「ここで寝る」

と抱き締められて組み敷かれる。

「動けない」

「動かなくていい。マイカ抱き心地いい」

肩に顔を埋めるショウタを押し返そうにも、腕ごと抱き締められている。

「抱き枕じゃない」

「知ってる」

そのまま、胸を触る手。

「ちょっと、朝だよ?」

「せっかくだから」

「せっかくってなによ?」

「しよっかな?って」

ショウタが顔をあげたとたんに、キスをされる。

え?と驚きながらも、触れ合うことの心地好さ。
今までにない、溶けそうな身体になる。

結局、溺れたのは、私だった。

ショウタを拒めない理由を、もう分かっていた。