温かい絆を教えて


病棟の自販機でコーヒーを買い、誰もいない廊下のベンチに座った。

ショウタの肩に頭を置くと少しホッとする。

「疲れてるよな?大丈夫か?」

「うん、多分。
いつまでいるの?」

「日曜日に帰るよ。明日は課長も来るみたい」

「そう。なんか疲れたわ」

「早く退院になればいいな。予定は?」

「食べられるようになったらね。
治り始めたら早いだろうって」

「そうか」

座り直してカップのコーヒーを飲んだ。


ミズトが気になりコーヒーを飲み終わるとすぐに病室に戻り、叔母と交代した。

「ありがとう。明日はお母さんも来るみたい。叔母さんのとこに行くのかな?
よろしくね」

「はいはい。お姉ちゃんも焦って電話してくるからね。心配してるよ。

じゃ、私は帰るからね、ショウタさん、遠慮なくおいでね」