「マイカ、早かったのね。
このまま病院に向かうでしょ?」
「うん、さっき送ってくれた先輩のコバヤシさん」
駐車場でコバヤシさんと叔母を紹介する。
「俺の家、病院の近くなんで、送って行きますよ?」
「まあ、お願いしていいのかしら?
処置が終わったら私が迎えに行くわ。
その間に夕食とか作っておくから」
「じゃあ、そうしてあげてください」
叔母とコバヤシさんが段取りを決めていく。
「でも…」
「こういう時は遠慮するなよ?」
人懐こい笑顔で言われると、こちらも笑顔で答えてしまう。
「じゃあ、お願いします。
叔母さん、また連絡するから迎えお願いね」
保育園の鞄をそのまま受けとり、ミズトを抱いて車に乗る。
明らかにぐったり寝ているミズトをしっかり抱える。
20分ほどの時間で病院についた。


