温かい絆を教えて



エレベーターに乗り五階で降りて部屋を開けて入る。

「なんだか無理矢理デートさせられてるみたいね」

「なんか、そうみたいだな」

「広い部屋ね、ダブルベッドだし。
とりあえず、どうする?」

「ラウンジあるんだろ?行ってみないか?」

「そうね」

部屋を出て、ラウンジに向かう。

照明を落としたラウンジに入ると、小さいテーブルの席に案内された。

夜景がキレイに見える。
飲み物を頼んで暫く夜景をみる。

「キレイだな」

「ホント」

飲み物が届き、乾杯する。

「まだ、結婚したくないのか?」

ポツリと言ったショウタを思わずみる。
あんなことがあって、会社の人にも私達の関係を知られているのだから、そろそろ、とみんな思ってるのかもしれない。

「……いつかは」

「そうか」

ちょっと寂しそうに見えたが、それ以上話さなかった。

とりとめもなく喋って、2杯ずつ飲んで部屋に戻った。