瞬間、教室の中が静かになる。
みんなの視線が2人へ向かっているのがわかり、あたしは周囲を見回した。
それは昨日までとは少し違う雰囲気だった。
「ちょっと、待っててね」
家族の話をしていた友人が立ち上がり、2人の方へ歩いて行く。
行く手を阻まれた2人は教室の途中で立ちどまり、友人と対峙する形になった。
そしてそれは突然始まった。
「昨日、あんたたちがなにしてたのか見たんだけど」
友人が、低い声で威嚇するようにそう言ったのだ。
あたしはハッとして早苗と久志を見た。
あの公園、昨日は草が刈り取られていた。
誰に目撃されてもおかしくはなかったんだ。
「はぁ? なんのこと?」
「とぼけても無駄! あたしだけじゃない、何人もの生徒が見てるんだから」
その声を合図にしたように、5人の生徒たちが席を立って2人の前に立ちはだかった。
みんな、見ていたのだ。
「俺たちだけじゃねぇよ? 他のクラスの奴だって見てるんだ」
1人の男子生徒がそう言うと、さすがに美鈴はたじろいた。
後ずさりをし、正樹の後ろに隠れようとしている。
みんなの視線が2人へ向かっているのがわかり、あたしは周囲を見回した。
それは昨日までとは少し違う雰囲気だった。
「ちょっと、待っててね」
家族の話をしていた友人が立ち上がり、2人の方へ歩いて行く。
行く手を阻まれた2人は教室の途中で立ちどまり、友人と対峙する形になった。
そしてそれは突然始まった。
「昨日、あんたたちがなにしてたのか見たんだけど」
友人が、低い声で威嚇するようにそう言ったのだ。
あたしはハッとして早苗と久志を見た。
あの公園、昨日は草が刈り取られていた。
誰に目撃されてもおかしくはなかったんだ。
「はぁ? なんのこと?」
「とぼけても無駄! あたしだけじゃない、何人もの生徒が見てるんだから」
その声を合図にしたように、5人の生徒たちが席を立って2人の前に立ちはだかった。
みんな、見ていたのだ。
「俺たちだけじゃねぇよ? 他のクラスの奴だって見てるんだ」
1人の男子生徒がそう言うと、さすがに美鈴はたじろいた。
後ずさりをし、正樹の後ろに隠れようとしている。