「ごめん、ありがとう」 功さんの言葉に首を振る。 「向こうに広場になってるところがあるわ。話を聞かせてくれる?」 俯いて、また、手を合わせた功さんの横で立ち上がり、指輪を二つ手に取り、ジャケットのポケットに入れた。 お姉ちゃん、また来るからね やっと伝えられるよ、お姉ちゃんの気持ち。 優しい風が吹いて、私は優さんたちのところに戻った。 姉の事故で心を痛めてた人が身近にいた。 きっと姉が会わせてくれたのだろう。 しばらくして、功さんも来てみんなで姉の墓をみてから、歩き出した。