奏でるものは~第2部~



いつも奢ってもらうのは私。
今日は奢ると決めていた。
大きな金額ではないけど。

伝票を出し、すぐに千円札二枚を置き支払いを済ませる。

「おい、なんで?」

支払うつもりだったらしく、優さんから文句が出る。

ほら、行こう。

と腕を引っ張り、喫茶店から出て百貨店や雑貨屋さんやアパレルショップやショッピングモールが並ぶ繁華街を歩く。


フっと笑って

「ごちそうさま」

と言った優さんに

「あら、素直ね?」

クスッと笑いながら言った。


「いつも素直なんだけど?」


そうだったかな?と思ったが言葉にしなかった。


「フフフ、どういたしまして」


と、クスクス笑いながら優さんの背中を軽く叩いた。