奏でるものは~第2部~



――あれ?機嫌悪い?


こっち、と手を振るが、無愛想な顔のままこちらに来る。

注文をとりに来たウェイトレスに、コーヒーとアイスオーレを注文し


「どうしたの?」


と聞くが、いや、と難しい顔のまま。


コーヒーとアイスオーレを持ってきた店員が離れると


「さっき…いや…」


と小さな声で優さんが言う。

訳もわからず無愛想な優さんにちょっとイライラし始めてた私は、


「なによ?」


と、ツンと返してしまう。


「あぁ…さっき車で一緒だったの誰だ?」


はぁ?
車で来た私を見たってこと?

機嫌悪い原因?それって……



「やきもち?」



と言ってしまう。

無言は肯定か?
とクスリと笑う。

「あのね、あれは、年の離れた兄よ」

え?と目を見開く優さん。

「なんだ、そっか、兄貴がいたんだ」

「見てたの?」

「バイクをいつもあの辺に停めるから。
いつもと雰囲気が違うお前が車から出てくるし、中の人の顔は見えなかったけど、男の人だったから。

ごめん」



「フフフ…顔見たら、兄妹だってすぐわかるよ、そっくりだから」