そこに
「よぉ。優さんが迎えに?」
と、ニヤニヤ笑いながら高野君が話しかけてきた。
一瞬自分の気持ちがバレてるのか、と動揺しながらも
「そう。
なんか文句ある?」
と、つい、言ってしまう。
「ないない」
と笑いながら、へぇ~
とじっと見てくる細いタレ目の高野君に合わせて、
何よ?
とつい笑ってしまう。
立花君は彼女連れらしく、すでにコンロの前で彼女と火おこしをしていた。
「火が着いたらそれぞれ焼きはじめて、食えよ!」
「「「おーぅ!」」」
優さんの一言で、各コンロにいる人達が返事をする。
「歌織ちゃん、こっち~」
私は、昌さんに呼ばれ、優さんや龍くん、春菜たちがいるコンロでトングを持ち、肉や野菜を焼いていた。
いつも側に誰かがいてくれる。
優さんがいたり、春菜がいたり、昌さんがいるときには、食べているメンバーの笑い話で大笑いした。
どこのコンロも盛り上がり、笑い声が絶えない。
私も時々コンロの前を交代してイスに座って食べる。
外で食べる焼きたての料理は美味しい。
「ちょっと焦げた~」
と春菜が大きな皿に持ってきた野菜。
「よっしゃ、じゃ~んけん!」
「うわ、俺か!」
少しこげた野菜を、じゃんけんで負けた功さんが食べたりと楽しく過ごした。


