奏でるものは~第2部~



7時になり、送ってもらって帰った。
祖母も帰宅しているらしく、そのまま、祖母の家に入る。

「お帰りなさい、リハーサル忙しかったの?」

「ああ、さっき戻ってね、バタバタするから、疲れたよ。
歌織も疲れたのだろう?
今日は少しはゆっくりしたのかい?」

「友達にも会って、喋ってきたらスッキリしたわ。
あとは本番まで、通してお稽古できるのかしら?」

「衣装をつけてするのは後二回くらいかな?重いから気をつけてね?」

また明日からの練習をがんばろう。

家に戻り、母に

「ただいま。

ねぇ、お彼岸も何かするの?」

「あら、お帰りなさい。
お彼岸はお経をあげに来てもらうけど、家族だけでいいかな。
みんなで墓参りに行きましょ」

「ん、わかった。法事が続くのね」

「そうね。10月の日舞の大会も近いし、無理しないでいいのよ」

「はい」

笑って食堂に行き、遅くなった夕食をいただいた。

明日からまた学校とお稽古である。

ゆっくりと風呂に入って休んだ。