奏でるものは~第2部~



目を開けると、目の前に優さんの筋肉でわれた胸がある。

「わぁ?」

「起きたか?」

微笑んで髪を撫でる優さん。

「えと、私?」

「かわいかった」

「……それは、なにが?」

「やってるときも寝顔も」

クスッと笑いながら、言ってくる。
顔に熱を感じながら、掛けられていた薄い布団を、顔まであげて優さんの反対側に寝返りした。

「私、はじめてだったんだけど」

「辛かった?」

「……よく、わからない、けど、嬉しかった」

布団ごと後ろから抱き締めてきて私の身体を触りはじめる。

「もっかい、いい?」

優さんの方を向きキスをした。


――――

2度目の眠りから覚めた。身体がだるい。

「今、何時?」

「4時。シャワーする?」

「うん」

重い身体を動かして洗面所へ行く。
熱いシャワーを浴びて、とりあえず帰ろうと、浴室を出て、服を着る。

リビングに優さんがいた。
隣に座り

「そろそろ帰る」

「無理やりだけど、バイクで送ろうか?」

「送って」

と、歩く煩わしさを考えながら言った。

「おぅ。」