奏でるものは~第2部~



そのまま電車で繁華街を目指した。

電車で1駅で降りて、店が立ち並ぶ方へ向かう。

「なんか欲しいものあるか?」

「別にないよ」

「じゃあ、こっち」

と、優さんが進む方へいく。
アクセサリーのコーナーで、何か選べ、と言って立ち止まる。

「えー?
いや、今これといって欲しいものは、ないよ。
前もピアス買ってもらったし」

と言うと、

「じゃ、適当に選ぶ」

と行ってしまう。

「はあ?なにを?」

と、後を追うと指輪コーナーで店員に話しかけていた優さん。
店員にニッコリ微笑まれ、近付くと私の指を見て、いくつか指輪を出していく。