少しだけ。


「渚くん…ですよね?」


「え?」


これは全く知らなかった様子。


何から話せばいいのか…


テレビの横に飾られた写真に顔をそむけた。


「私、本当は真(まこと)って言います。

渚くんを…殺した彼女です」


写真の中でメイさんの隣に映る渚くんはもういない。


初めて会った時のような無表情の顔は、

とても懐かしく感じる。


「私を殺すなら今ですよ。

何も抵抗しないんで」


渚くんの誕生日が来るたびに、

あの時の言葉が頭に響く。


≪人殺し≫


と。