少しだけ。


「シンさんは?彼氏いたりするの?」


「…いますよ」


と小声で言った。

いることにしておきたかった。

彼はまだ、私の中で生きている。


「遠距離なんですけどね」


永遠の遠距離といったほうが

正しいのかもしれない。


早く、彼に会いたい。


「そっか。寂しいね。

俺もね、遠距離中の弟がいるんだ」


そう言われて、胸が痛んだ。


メイさんは知っているのかな。

知らなくても彼には知る権利がある。


私は言わなければならない義務がある。


今しかないと思った。