そう言われて私は辛くなった。
夏樹さんに『忘れろ』って言われてるみたいで…。
忘れたくない…。
「私は、気にしてるわけじゃない。
ただ、優がまだ生きてるって思える。
だって、優はあんなに元気だった!」
夏樹さんが私のその言葉で辛い表情をした。
夏樹さんが辛い表情することくらい知ってた。
「麻琴ちゃん、優樹はもう居ないんだよ?
俺らだって、現実を受け止めるのは辛かった。でもな、もう居ないんだよ…」
そんなのわかってるよ…
優が居ないことなんて…。
わかってる。
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