「いった……」
ガンガンと頭に響くような痛みであたしは目を覚ました。
冷たいコンクリートにあたしは寝そべっていた。
どこなの? この薄気味悪い空間は。
それになんであたしがこんなことに……。
あたしは体を起こそうとしたけど、手を後ろで縛られているのに気づく。
なにこれっ……
固くてとれないし……っ。
それでもなんとか体を起こした。
「やっと起きたかよ」
ハッとして声をしたほうを見ると、いたのはあたしを連れ去ってきた人。
ニヤニヤと不気味な笑みを浮かべてあたしを見ている。
その後ろには何人かのガラの悪そうな人が立っていた。