*Only Princess*





外に出ようとしたとき、ふわっと毛布をかけてくれた。



「あ、ありがとう」


「おう」




毛布にくるまり、雪を踏むとキュッキュッと音が鳴った。



「誰も踏んでない雪の上を歩くって、なんか気持ちいいよね」


「それ、昔も言ってたな」


「そうだっけ?」



てったって、あたしとの思い出けっこう覚えてくれてるよね。


そういうの、嬉しい。




調子に乗ってどんどん歩いて飛び跳ねたりしてると、バランスを崩して。



「ぐへっ‼」



派手に転んで雪に顔を突っ込んだ。


”ぶっ”とてったが吹き出す声が聞こえた。


もう、恥ずかしー……!

なんでこう、やらかしちゃうんだろう?


ぶるぶるっと頭を振って顔を上げると、てったの姿があった。



「ったく、ドジだなぁ。……ほら、大丈夫かよ?」



おかしそうに笑いをこらえながらも、手を差し伸べてくれた。



……こうやって。

助けてくれるんだよね、てったは。


素っ気ない感じするのに、ちゃんと優しいんだもん。



こうされる度、”好き”って実感する。


惚れた者の負けだなぁ、これは。