*Only Princess*





あたしの目の前にやって来るみんな。


でもあたしに話しかけては来なく、あたしの横や後ろの人たちに、「席代わってもらえる?」と言っていた。


白鷹に逆らえる人などいるわけもなく……あたしはみんなに囲まれる状態となった。


横にはてった、後ろには琉依と航平、前には司と真幸。


えっと、……なにこれ?

なんで囲まれてるの!?


圧力というか、とにかく怖い……!


あたしはみんなと目を合わせないように、縮こまっていた。


周りの女子の声が聞こえてきた。



「いいよねぇ、”姫”はいつも白鷹のみんなと一緒にいれて」


「でも聞いた話だけど辞めたらしいよ、”姫”。しかも朱雀っていう族の”姫”になったって」


「えぇー、なにそれ! サイテーじゃない?」


「でも白鷹のみんなはなんであの子のところに……」



ごもっともだ。


周りの女子がそう言うのも当たり前だろう。