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「じゃ、行ってくるね」
「いってらっしゃーい」
なぜか美紗に見送られ、あたしは家を出た。
足が重くて、前に進まない。
補講なんだから当たり前だけど。
ぼーっとしながら歩いていると、あっという間に学校に着いた。
補講が行われるのは、1年F組の教室。
ガラッとドアを開けると、まだあまり人は来ていなかった。
窓側の前から2番目の席を選ぶ。
「補講とかだるくねー?」
「とか言いながらアンタ来てんじゃん」
「いやだってさー、親とかうるさいし」
うわぁ……チャラチャラした感じの人たちだ。
ちょっと苦手。
仲の良い友達はみんな補講をまぬがれたから、この教室ではぼっち状態だ。
補講が始まる5分前になると、だいぶ人が集まってきた。
横にも、後ろにも人が座っている。
先生が入ってきて、「じゃあ始めるぞー」とチョークを持ったとき。
───ガラッ。
「ギリギリセーフっ」
「いやアウトだろ」
入ってきたのは、真幸を先頭とした白鷹のみんなだった。
