*Only Princess*





「……あたしのせいだ……」



ポツリとそう呟いていた。



「あたしが飛び出したから、タカトの足は……! あたしがもっと注意してればっ……あたしのせいで……」



自分を責めざるを得なかった。


3人も肯定こそはしなかったけど、否定もしなかった。


視界がボヤけ、そして一気にクリアになる。


……涙が流れていた。


でもこれが何を表す涙なのかわからなかった。


後悔か、悲しみか、ショックか。


……いや、すべてだ。

すべてを含んだ涙だ。



「ごめんなさい……っ。あたし、どうすれば……」


「落ち着け、菜生」



動乱していたあたしの肩に手を置いたのはタカトだった。



「そんな、落ち着いてられないよ! どうして、なんでタカトはそんな落ち着いてるの……!?」



足を片方失ったんでしょ?


それも、自分の不注意ではなく、あたしのせいで。


どうして混乱してないの……!?