*Only Princess*






目を開けると、そこは白い空間だった。


窓からは眩しい日差しが差し込み、あたしは目を細めた。


……今の夢はなんだったんだろう。


白鷹があたしから離れていく夢。


それがこれからのあたしたちの何かを示しているのか。


予知夢?……まさかね。




あたしは顔を動かして、辺りを見回した。


時間は……7時。


白い天井、白いベッド、消毒の独特の匂い。


ここはもしかして、病院……?


でもなんで……あ、そっか。あたし気絶しちゃったんだ。


それでタカトと一緒に運ばれて……あれっ、タカトは!?


タカトはどこにいるの? 無事!?


あたしは跳ね起きて、急いで病室のドアに手をかけた。