*Only Princess*





「はいはい、ケンカはそこまでです。……まったく、2人はよく言い合いをしますね」


「「だってこいつが!」」


「……仲が良くてよろしいこと」



ふんっと顔を逸らしたあたしたち。


真幸にからかわれて司と言い合いをして、みんなに笑われて。


いつもと何ら変わらない。


でもこんなやり取りでも楽しいと思っちゃうんだよ、あたしは。



男子たちと別れ、美紗と女湯のほうに入った。


ワイン風呂、コーヒー風呂……たくさんの種類があって、見ているだけで楽しい。



「わぁ〜見て見て! すっごいいい匂いするよぉ!」


「ちょ、菜生! 素っ裸で走り回らないでよ、恥ずかしい」



そ、そうでした。

あたし、もう高校生なんだからヤバイよね。


落ち着きを取り戻し、美紗と2人でいろんなお風呂に入って回った。