*Only Princess*





眉根にしわが寄っていたのだろう。


ひょこっと出てきた司に、眉根をつんっとつつかれた。



「ぶっさいくになってるよー」


「はぁ〜? 女の子にブサイクとか言っちゃダメなんだよ!」


「ふんっ。菜生のこと女の子って思ったことないしー」


「あー!! 言ったなー!? そんなんじゃ、モテないよ!」


「心配しなくて大丈夫、僕モテるから」


「くっ……」



言い返せないのが悔しい。


そうなんだよ、司に限らずみんなはモテるんだよ。


ムカつく発言だけど、それを否定できないなんて。


チラッと琉依と航平のほうを見ると、2人はこっちを見て笑っていた。


安心と寂しさが半分半分。


視線を下に向けたとき、琉依がみんなに向かって口を開いた。