走り出すバイク。
身を任せながら、あたしは考え事をしていた。
美紗はまだ蛇王の倉庫にいるんだろうか。
あたしが思ってることを言ったあと……
朝生は何か考えを改めただろうか。
もし何も変わっていないようなら、それまでの人間。
もう切り捨てるべきだ。
でも、美紗はそれができるかな?
「着いたぞ」
「あ、うん。ありがと」
バイクからおりたあたしは、てったの横に立った。
夜中まで、あたしたちがいたところ。
みんなが一生懸命戦った場所。
今は外に人1人いなくて、静まり返っている。
「……さあ、行こうか。本当の決着をつけに」
琉依の言葉にみんなは頷き、足を進めた。
