*Only Princess*










夜が明けた。


窓から差し込む朝日の光で、あたしは目を覚ます。



「やっと目ぇ覚ましたか」


「朝ごはんを食べたら行くよ」



あれ、あたしいつの間にか寝ちゃってたんだ。


そっか、行かきゃいけないんだ。蛇王の倉庫に。


朝ごはんのメロンパンをペロリと平らげ、倉庫の外に出た。



「琉依さん、運転できますか? ボクの後ろ、乗りますか?」


「ありがとう。でも大丈夫だよ」



あはは……りっくん断られてる。


どんだけ琉依を後ろに乗せたいの。


りっくんの愛は一方通行だなぁー。


ここまでくると可哀想になってくる。


笑いながら、あたしはいつも通りてったの後ろに乗った。


昨日はあっくんの後ろに乗ったからかな、安心感が違うんだよね。