菜生には悪いと、何度も思った。 だけどね。 私、朝生のお母さんが家を出ていったあの日、誓ったの。 何があっても、朝生の傍にいようって。 2度と悲しくて辛い思いをしてほしくなかったから、傍にいてあげなきゃって思った。 利用されてるってわかってても、見捨ることなんて、私にはできない。 ずっと暗闇の中にいる朝生を助け出したい。 私は、朝生がまた無邪気な笑顔を向けてくれるだけで、ただそれだけでいいのに。 その願いは、ずっと叶わないまま────。 。 ・: +° 。 ・: +° 。 ・: +°