*Only Princess*





一通り笑って、ふぅと息をつく。


……そういえば。

ずっと気になっていたんだけど。


美紗は今、どこで何をしているのだろう?


蛇王の倉庫は危険な状態だから、そこにはいないよね。


だからといって、この大事な戦いのときに家にいるっていうのもなさそうだし……。


1人考えふけっていると。



────ガタッ。


倉庫の外から物音がした。


扉のほうに視線を注ぎ、敏感に反応する。


まさか、蛇王……ってことはないよね?


でも、可能性はゼロじゃない。


あたしたちは顔を見合わせ、ゴクッと息を呑んだ。



「……なっちゃん、俺らが見てくるよ。ここで待ってて」


「き、気をつけて……」



つっくんを先頭に、りっくんとあっくんがその後ろについていく。


ピリッと、糸を張り詰めたような緊迫した空気。


どうか、敵じゃありませんように……!


つっくんの手によって、ギィ……と扉が開かれた。


そこに立つ人物を見て、みんなは目を見開く。



「美紗……!?」