*Only Princess*





今日が終わるまで、あと3時間30分。


みんなを送り出してから2時間が経とうとしている。


倉庫の中は、あたしと数人の下っ端。


その中にはりっくん、あっくん、つっくんの3人もいた。


でもほとんど言葉を交わすことなく、時の流れを待っていた。


今、どういう状況なのだろう?


白鷹は優勢? ケガしてない?


うろちょろ歩き回るあたしに、少しは落ち着いてと宥める下っ端くん。


みんなのことは信じてる。


信じてるけど……

こればかりは心配でたまらないよ。



「菜生さんは打ち上げで何食べたいっすかー?」


「やっぱ、寿司っすよね!?」



おいおい、あんたたち打ち上げする気満々じゃん。


でもあたしの気を紛らわせようとしてくれてるんだよね。



「……えー、あたしは何がいいかな? ハンバーグは絶対でしょ? あとはピザ、ラーメン……あ、あとクレープもアイスも食べたい!」


「あはは……さすがっすね、菜生さん。食い意地はすごい」


「なによぉー」


「ぷっ。すんません」



願望が膨らんで、なんだかんだで盛り上がっちゃうあたしは、下っ端くんたちに笑われた。


昔から食べ物が絡むと生き生きするって、よく言われるんだよね。