「菜生のピアスを取ったのはお前らか?」
『あぁ。そうだよ』
「返してよ! あたしのピアス!」
『いいじゃねぇか、どーせお前らは解散するし、あんなものいらねぇだろ』
「そんなわけないじゃない!」
あたしたちが解散するわけない。
あたしの大切なピアス、返して欲しい。
『ピアスを返して欲しければ、蛇王の倉庫に来い。そして、今までの決着をつけようぜ。タイムリミットは今日が終わるまで。どうだ?』
勝負は、今日が終わるまで……。
12時を過ぎた頃には、勝敗が決まってるってこと?
そしてどっちかが解散するってことだよね……?
あたしを含めた白鷹が、ごくっと息を呑んだ。
琉依が、倉庫にいるみんなを見渡す。
みんなが頷いたり覚悟を決めたような顔をしているのを見て、答えた。
「……わかった。今日決着をつけよう」
