*Only Princess*










すぐそこまで迫っている、命運を分ける戦い。


でも、それがいつかなのかはわからない。


あたしたち白鷹はいつも通りバカ騒ぎしながらも、ちょっぴり緊迫した雰囲気を漂わせていた。


学校から直行した倉庫。


みんなソファでぐだーっとしていた。



「菜生〜」


「うぎゃ。なに〜」



金髪頭のやつが急に寄りかかってきた。

真幸だった。


ビックリしたけど、こんなことはよくある。


まったく、イケメンなんだから近づきすぎないでよ!


こっちはドキドキしないように頑張ってるんだから!


そしてこんなときは。



「おい、真幸。そんなくっつくな」



てったがあたしと真幸を引き剥がすんだ。



「なんだよてった〜。ヤキモチか?」


「いいから、離れろって」


「まったく、しょーがないなぁー」



真幸があたしから離れようとしたそのとき。


てったがあたしの着ているブレザーを見つめていることに気づいた。