*Only Princess*










翌日、日曜日。

みんなは倉庫に溜まっていた。


下っ端くんたちが騒いでいる中、あたしはぽけーっと宙を眺めていた。


昨日から抜け殻状態。


ペシッと頭を叩かれ、我に返る。


振り返ると、司と真幸がいた。



「なにボケッとしてんのー」


「そんなの、菜生らしくねぇよ」


「……しょうがないじゃん。騒ぐ気分じゃないんだもん」



そうボソッと言うあたしを見て、2人は困ったように笑った。


困らせてるのはわかってる。


みんな、蛇王との戦いの準備をしてるというのに、あたしは1人でぼーっとしてるんだもん。


でもあたし、どうしていいのかわかんない。


このままみんなの傍にいていいのかな……?



「……ねえ、」


「ん?」


「なんでみんな、あたしを追い出さないの? あたしが抜ければ、白鷹は確実に解散しなくて済むんだよ?」



あたしの言葉に目をぱちくりさせる2人。


そんな2人を見てあたしも目をぱちくりさせる。