そのとき。
あたしに駆け寄る複数の影。
「おいっ、てめぇ……菜生に何してんだよ!!」
「てった……っ」
あたしから蛇王の総長を離してくれたのは、てっただった。
その後ろには白鷹のみんながいた。
お化け屋敷に行ったはずの真幸と司もいる。
事態を知らせてくれたのかな。
息も上がってるし……
急いで来てくれたんだね。
てったは……みんなはあたしを後ろに隠し、蛇王を睨みつける。
ケンカはしないでほしい。
みんなには傷ついてほしくない。
「蛇王……お前ら、何の用だよ?」
「忠告してやりに来たんだよ。高村 菜生は白鷹から抜けたほうがいいってね」
さっきも言っていた言葉。
どういう、意味なの……?
それだけ言われてもあたし、わかんない。
抜けたほうがいいって、どういうこと?
