あたしは怯えながらも、総長を見上げた。
……また何かされる?
それとも脅し?
どちらにしろイヤに決まってる。
「単刀直入に言う。お前、白鷹から抜けろ」
……やっぱり。
そんなことだろうと思った。
「イヤ。あたしは絶対白鷹から抜けない」
あの日、誓ったんだから。
みんなを支えるって。大切にするって。
あたしはみんなの仲間でいたい。
「……ま、そういうと思ったけどな。でもな」
グッと顔を近づけてきた総長。
顔を逸らそうと思ったのに、顎を捕まえられ逸らせない。
必然的に目を合わせることとなった。
「世の中には知って良いことと悪いことがあるんだよ」
意味深な言葉。
なに? どういう意味……?
でも……
総長が知ってることは、知りたくない。
何か嫌な予感がするの。
