*Only Princess*





てったと航平と司は甘いものを買い、ベンチに座って食べていた。


3人が見てる中、あたしと真幸と琉依は射的をやっていた。


狙うはお菓子!

だけど……



「う〜ん、当たらない……」



掠りはするんだけどな。


上手く狙えない。


こういう、器用そうなこと得意じゃないもん。



「よ〜し、俺が取ってやろう」


「え! ほんと?」


「ほんとほんと!」



自信ありげに腕まくりをして、真幸は狙いを定める。


でも。



────パンッ。


掠りすらしなかった。


流れる沈黙。気まづそうに目を逸らす真幸。



「……だっさ」


「ちょ、菜生さん!? ひどすぎません!?」


「あはは、ごめんごめん!」



まあ、真幸に期待したのが悪かったかなー、なんてとてつもなくひどいことを考えるあたし。


真幸ってこういうとこあるんだよね。


かっこよくてモテ男なのに、ちょっぴり残念なとこがある。


そこを含めて、真幸のいいとこなのかな。