*Only Princess*





すると屋上の扉が開いた、と思ったらみんながぞろぞろ入ってきた。



「おーっす!」


「ごめんね、待たせて」


「んーん、だいじょーぶ」



あたしとてったは立ち上がり、みんなへ歩み寄る。



「てったと菜生、2人きりだったんだな。何話してたんだよ〜?」



真幸がからかうようにてったを肘でつついた。


でもてったは何ら気にしてない様子で平然と答えていた。



「別に。世間話してただけだ」


「なんだそれ」



世間話って。

まあ、恋愛話してたとは言いにくいよね。


でもちょっと動揺してほしかった。


そう思うあたしはおかしくなったのかな?




「じゃあ、行こっか」



琉依の言葉にみんな頷き、屋上を出た。