*Only Princess*





「おかえりなさいませ、お嬢様」



琉依たちのクラスに行くと、ちゃんと執事姿をした琉依と航平がいた。



「あはは。今日はちゃんと執事のカッコだね」


「俺はやってもよかったんだけどね。航平がどうしてもヤダって言うから」


「当たり前です。もう2度とあんな格好はしません」


「えー、似合ってたのに」



もう1回2人のメイド姿見たいなぁ。


あとでこっそり琉依に頼んで、航平を圧してもらおう。


それにしても、やっぱり2人の執事姿はカッコイイ。


お客さんのほとんどが2人目当てだろう。


その気持ち、すっごくわかるな。


でもこんなイケメンな執事がいたら心臓に悪いかも。



「さあ、とりあえず席へどうぞ」



航平に案内され、教室の窓際の席に座った。


すっと琉依にメニューを渡される。



「メニューはこちらです。決まったらお呼びください。……じゃ、ゆっくりしてってね。菜生、美紗ちゃん」


「うん、ありがとー」




2人は律儀にお辞儀なんかしちゃって、仕事に戻っていった。