*Only Princess*





「今日は美紗と回るから、みんなと回るのは明日の午後ね! その代わり今日の午前中、みんなのクラスに寄ってくね!」


「了解。俺たちも菜生たちの劇、観に行くから」


「それはいい。来なくていい」



もうー! どんだけ観に来たいの?


あたしもてったも嫌がってるんだから、やめてよね。


まあ、何回断っても来るのは目に見えてるけど。


そんな会話をしていたら。



『これより、城山祭を開催いたします───』



と、城山祭開催のアナウンスが流れた。


それぞれのクラスに戻っていくみんな。


胸にドキドキとワクワクの感情が宿ってくる。


あたしは美紗と顔を見合わせて、笑った。



「よし、じゃあ校内を片っ端から回ろー!」


「おぉー!」