あの日の桜はⅢ【大幅修正中】

「だったらこんなに女がうじゃうじゃいるとこ来るんじゃなかった」

どうやら葵に先を越されたということよりかは周囲で騒ぎ立てる女子たちへの嫌悪感が勝っているらしい。


あまりにも莉子といる日常を見慣れすぎていたからか最近では時々そういったことも忘れかけている。

とはいえ、莉子の一件を経てその女子に対する態度は大分寛容になったとは感じる。
以前と比較すれば、だけど。

「んで、お前らはこれからどうするつもりなんだ?クラスに戻ったほうがいいんじゃね?」


「いや、抜けてきたわけじゃない。本当にシフトが終わって龍と鉢合わせたから来ただけだしな」


「まあどっちでもいいけど、とりあえず莉子はここにはいねぇしシフトも今日はないから待ってても帰ってこねぇとだけは伝えておくな」