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「かわいかったですね!!」

体育館を出るなり、そう笑えば紘は不憫そうな顔をする。

「あいつ、本当に千景のおもちゃにされてるな」

やはり今回も例に倣って女装をさせられていた龍の写真を再び見る。

女から見ても、身内のひいき目なしでもその姿はかわいい。
何人かの男に言い寄られていたのは気のせいではない。

「まぁ、でも龍も千景を慕っているみたいですし、いいんじゃないでしょうか」

龍がいつも頼るのは紘でもなければ、葵でもなく千景なのだ。