「紘は行きたい所ないんですか?」

とりあえず、ベンチに座り、焼きそばとクレープを食べながら聞く。

「あー、特にないな。しいて言うならば龍の晴れ姿をみてやりたいが、生憎さま絶対見に来るなと釘を刺されている」

ふと一週間前の千景とのやり取りを思い出す。

結局、また何か酷い役をやらされているのだろう。

一部のファンには大うけであるが。

「そうなんですか、でもあれじゃないですか?嫌よ嫌よは好きの内。押さないでは押してっていう意味って」

「お前も相当悪い奴だな」

そういうと紘は笑う。

「ということでレッツごー!ですよ。千景に写真送ってあげましょう」