微かなぬくもりと、耳に入ってくる心臓の音で。 私は葵に抱きしめられているのだとわかった。 あまりのできごとに頭が追い付いていかない。 「あお、い」 そう名前を呼べば、背中に腕が回ってくるのが分かった。 「初めて本音を言ってくれた」